近未来テレビ番組「地球一家」(17)

 
       <自然らしさ>



「このお金の要る社会では科学重視の思考でしたが
お金のない社会になれば昔ながらの自然を大切にする
考え方が見直されると思うんですが?」

「それを取り上げてもらいたいことがあるんですよ」

「何か気になることがあるんですか?」

「科学が嫌いなわけじゃないけどね、多くの民間療法が
『科学的根拠がない』と否定されているのが悔しいのよ」

「民間療法もいっぱいありますからね」



「私が気になっているのがお水で病気を治す治療なの」

「それは経済活動の中では否定されても仕方がないよ(笑)」

「空気のきれいな田舎に住むと喘息が治るくらいだからね、
水で病気が治る根拠って何なの?」

飲尿療法の仕組みと同じなの、お水の中に自分の情報を入れて
それを飲めば喉のセンサーが情報をキャッチして自己治癒力を
高めて自ら病気を治そうとするの」



「大手の医薬品会社が手掛けると大きな効果が得られるかもね」

「利益を追求するシステムには向かないね(笑)」

「ほかにもいろいろあるんじゃないの? 気になる民間療法」

「温泉療法も安上がりで良いわよ(笑)」

「温泉に浸かっているだけで病気が治る?」




「水も温泉も病気を治すんじゃなくて自己治癒力を高めるのよ」

「温泉療法は何で効果があるの?」

「科学的にはどうしても成分的な事に終始しますよね。
温泉は熱せられた地下水が地層を通り抜ける時いろんな成分が
溶け込んでイオン化されているそうなの、
簡単に言えば電気を帯びているんですね。
ところが空気に触れるとイオンが活性を失うんですって。
簡単に言うと電気が放電して無くなってしまうってこと」



「けっこう詳しいんだね」

「興味があったからいろいろ調べてみたのよ。
温泉はその場で入るのがベストなんだって。
湯の花ってあるでしょ?
あれは放電したあとのカスなんだって」

「でも少しくらいは効果があると思うんだけどな〜(笑)
不思議なのは電気を帯びたイオンが何で体に良いんだろう?
温泉に入ると何で病気が治るんだろうという疑問です」

「それは『人間の体は電気で動く』って言うことです。
人間が作ったロボットのように
神様が作ったロボットみたい(笑)」



「脳波も心電図も死んだら計る事が出来ないでしょ。
体の中は常に電気が流れているんです。
電気を帯びたイオンは大事なんですね。
細胞が活性化するんですって」



「お金を稼ぐ必要がなかったら、もっと自然を活用出来ますよね」

「経済活動は自然を破壊することが多過ぎましたからね」


つづく