「お金のない社会」のインタビュー(1)

お金の要る社会が資本主義社会なら
お金のない社会は貢献主義社会と名付けてみました。

もしも
テレビ局がインタビューしてくれたら
どんな会話になるんだろう?


     <貢献社会ってどんな社会?>


「貢献社会ってお金は存在しないんですか?」
「はい、お金は存在しません」
「お金が無くても成り立つんですか?」
「成り立ちますよ」
「働く意欲が無くなりませんか?」



「働くという意味が違ってきますね」
「どう違うんですか?」
「自分が誰かの役に立つことをすることです」
「お金を儲ける必要が無いからですか?」
「そうですね」



「病気や怪我で入院している人とか
 どうしても働けない人たちはどうしますか?
 具体的に働くことの意味を教えてください」
「病気や怪我で入院している人は、
 健康になるために治療することが働くことです。
 どうしても働けない人は自分が出来ることで
 誰かの役に立てれば良いんですよ」



「専業主婦はどうなるんですか?」
「外で働いても良いし家を守るのも働くことです。
 そして子育てももちろん働くことですよ」
「家を守るのも働くことですか?」
「そうですよ、家事も家の管理も働くことです。
 でもね、一日中家に居ることより少しでも
 外で働くことを望むようになりますよ(笑)」



「そう考えると働くという概念が変わりますよね?」
「そうなんです。お金を得る必要が無いからね。
 本当に必要なものを必要な量だけ作るようになります」



「そうすると働く時間は変わりますか?」
「金融業が無くなるし農林水産業が盛んになりますよ」
「生産業はどうでしょう?」
「今より新しい技術が結集されて害のない食品や
 車や電気製品が作られるようになります」



「限られた資源が無駄に使われることはないですか?」
「それは大丈夫ですよ。完全循環型社会を創ります」
「完全循環型社会とは?」
「大規模リサイクルセンターの建設です」



「どんなセンターですか?」
「すべての製品を回収して修理できるもの、部品として
 再利用できるもの、資源として再利用できるものなど
 最大限廃棄物を出さない循環型社会です」



「なんとなくイメージが湧きますね♪」
「一人当たりの労働時間は今より少なくなりますよ」
「どのくらい?」
「一日4時間くらいでも充分成り立ちますね」
「働くことが苦痛じゃないんですね?」
「そうですよ、転職も自由に出来ますからね」



「仕事はあまり変わらないほうが良いと思うけど」
「転職は推薦しますよ」
「何でですか?」
「経験が多いといろんな人の立場がわかるでしょ?」
「なるほどね〜♪」
「たくさん知って、たくさん出来る人が
 楽しい人生を送るような気がしませんか?」

(つづく)