生きることが楽しい社会6(会話シリーズ)

「いろいろ話してきたけど
お金のない社会になったからって
すべての問題が解決できることって無いんでしょう?」
「そうだよ」


「お金のない社会になると犯罪が増えるって
あたかも無法地帯みたいになると思う人もいるよ(笑)」


「面白いね(笑) じゃあ、一つ例え話をしてみようか
見通しの悪い交差点で赤点滅と黄点滅の信号機がある
それでも事故は無くならなかった
そこで
信号機をなくしてみたら事故が起きなくなった」


「なぜ?」
「信号機を信用していると信号を無視する人がいる時
事故が起きるんだよ」
「信号を守らない人が悪いんじゃないか」
「規則さえ守れば安全だという安全神話だね(笑)」
「どっかで聞いた話(笑)」


「信号機をなくしたら何が起きるか?
安全確認をたくさんするようになるんだよ。
そして
相手を先に行かせたほうが安全に早く行けることを学ぶ」


「そっか、我先にという気持ちが薄れるんだね。
それでも犯罪は無くならないでしょう?」
「たしかにお金を原因とした犯罪はなくなるけど
犯罪がまったくなくなることはないね」


「過失の事故とか他人への迷惑犯罪なんかは罰金という
お金で償うことができるけど
お金のない社会ならどうやって償うんだろう?」
「罪を犯す人は心の病だから病院へ入院する方法も
あるけどね、償いは貢献労働が良いと思うよ」


「貢献労働って?」
「人がやりたくない危険な仕事や汚い仕事など
労働力不足を解消するために貢献してもらうんだよ」
「いいかも?(笑)」


「どんな社会でも今のレベルでは犯罪は無くならない
でもね
お金を廃止することでレベルは徐々に上がるんだよ」


「お金の要る社会って
罪を減らすために罰則を厳しくするけど
お金のない社会って
罪を減らすために意識を変えていくんだと思った」
「そうだね、互いに感謝し合えれば犯罪はなくなるよ」



「お金のない社会は地球さんが喜ぶ」

「何でやねん、地球さんが喜ぶって?」
「不法投棄と合法的不法投棄、合法投棄って知ってる?」


「不法投棄なら時々テレビのニュースで見たよ
でも合法的不法投棄って何?」
「山間部にある産業廃棄物処分場のことだよ」


「知事の認可を受けた埋立処分場のことでしょ?」
「人間が許可しても地球さんは許可しないよ」
「そっか〜」
「不法投棄で自然が汚されるのと同じことなんだよ」


「不法投棄を取り締まったり廃棄物の回収で
けっこうお金は使われているらしいね」
「そんなお金があるのなら投棄場所を作ればいいのに」
「投棄場所って?」
「ここなら自由に捨ててもいいですよって所だよ」


「あ!わかった、大規模リサイクルセンターでしょ?」
「そうだよ(笑)」
「お金の要る社会でもできたはずでしょ?」
「それは無理なんだよ」


「なぜ無理なの?」
「回収にお金はかかる、分解にお金がかかる
再利用するためにお金はかかるし新製品が売れなくなる」
「経済的には使い捨てがコストもかからず良いんだよ」
「大量生産・大量消費・大量廃棄は経済の鉄則だね(涙)」


「お金のない社会の便利なところは必要なことや
やるべきことは何でも自由にできるってことなんだよ」


「大規模リサイクルセンターの役割は何なの?」
「すべての生産物の使わなくなったものを回収する所で
そこでは修理できるもの、部品として再利用するもの
溶解して原料として再利用するものに分類するんだよ」


「それでも再利用できないゴミは出るんでしょ?」
「最終的なゴミは無害化して焼却したり土に戻すんだよ」
「それなら地球さんは許可するでしょう♪」


「地球さんと言えば資源の無駄は多いよね」
「電気製品も車も機種や車種が多すぎると思わないか?」
「たしかに」
「部品も規格を統一して互換性が出来たほうがいいね」


「お金儲けのために作っているから無駄が多いよね」
「良いものを作りたいと願って作れば良いんだけどね」
「それと資源を無駄にしないってことね(笑)」



身近な人に
「お金のない社会って実現すると思う?」
って聞いたら
「何をバカなこと言ってるの」
って。


「もっと身近な人と語り合ったほうがいいよ(笑)」
「もっと身近な人って?」
「あなたがあなたと語り合うの(笑)」
「私が私と語り合うの?」
「そう♪」


「どのように語り合えばいいの?」
「否定的に考える自分と肯定的に考える自分が
検察官と弁護人が議論するみたいにね」
「そんな難しい話なんか出来っこないよ(笑)」


「難しい話をするんじゃないよ(笑)」
「簡単な話でいいの?」
「そうだよ」
「そう言えばニュースを見て考えると良いって言ったね」


「例えば『原発の再稼働は良いのか悪いのか?』とかね
良いと思う理由と悪いと思う理由を語り合うの
どちらの理由も意見を続けていると行き着く所があるの」
「行き着く所?」
「さあ、何でしょう?(笑)」


「わかった、お金でしょ?」
「そう、行き着く所まで語り合ってごらん
自分の思考ではない所で何かが起きるから♪」



「自分の中に本当の自分が居るとしたら?
本当の自分は何を考え何を語りたいんだろう?」
「本当の自分は思考の自分じゃないからね」
「何も考えないのならお話なんかできないよ」


「自分の中にはいろんな自分は居るけど
本当の自分はすべてとつながっているんだよ」
「すべてとつながっているってどう言うこと?」


「一人の人(一つの細胞)が宇宙全体(体全体)の
一部だと言うことよ」
「一滴の水が海の中に入ったのと同じことだよね?」
「そうだよ♪」


「本当の自分と語り合うってどういうこと?」
「思考の自分は自分の人生を左右するよね?」
「自分は思考で生きているからね」
「この社会はすべての思考で成り立っているんだよ」


「それで?」
「本当の自分と語り合うと思考の自分が否定されるよ」
「否定されるって?」
「生き方考え方が間違っているって」
「人間は何が正しいのかわかんないと思うよ」


「今の世界は変だと思うだろ?」
「たしかに」
「変だと思うなら本当の自分に問うんだよ」
「何を?」
「人間の生き方は自然に順応していないのか?」


「わかった!自然は本来あるべき姿って感じよね?」
「そうだよ」
「人間社会は本来あるべき姿じゃないってことなの?」
「本当の自分は本来あるべき姿なんだよ♪」
「だから本来あるべき姿に戻しなさいってことね?」


「本当の自分が目を覚ましたら涙が出てくるよ♪」
「わかる気がする、何となく胸がジ〜んとする♪」


「本当の自分は自然と同じなんだよ。
すべてとつながっているってわかるだろ?」
「うん、わかるよ」
「すべてとつながっているのに別々に分かれてる。
それはお金の存在が原因なんだよ」
「なんとなくわかったような気がする」


「お金を得ることを正しいと思っているだろ?」
「たしかにお金は生きるために必要だからね」
「お金を否定することは生きることを否定すること
それは自然では有り得ないことなんだよ」


「お金に意識が向いているから
人の心も自然もないがしろになってしまったんだね」
「本当の自分が目覚めないと人間社会が崩壊するよ」


お金の無い社会は生きることが楽しい社会ですよ。