小説の下書きを書いてみよう(20)

「稔君らしい提案ですね(笑)」「僕らしいですか?」「感動もんだよ(笑)」「そうね、私たちはそこまで思いつかなかったわ」みんなは稔を賞賛した。「良いアイデアが出たけどこの先はどうすれば良いの?」と素子が聞いた。この先のシナリオが思い付かないのである。


美佐枝が提案してみた「いつでも演説できるように演説の文章を考えてみるのはどうかしら?」「そうですね、とりあえず文章を書いてみてそれを見ながら意見を出し合うのも良いですね」幸夫が賛同した。


「一つ提案なんですが、よろしいでしょうか?」素子がコメントを入れた。「どうぞ」「幸夫さんが政府やマスコミに提案投稿された経験を活かして演説の原稿を書かれたらどうでしょう?」「え〜僕ですか?」「その原稿を参考にしてみんなで考えてみましょうよ」「そうですね、何か書かないと考えようがないですからね」


とりあえず幸夫が演説の原稿を書くことになった。


「ところで、幸夫さんが原稿を考えてくださる間に世界平和の世界はどんな世界なのか考えてみませんか?」素子が提案した。「そうですね、目標は世界平和でお金のない世界だけど具体的にどんな世界なのかよくわらないですよね」「僕も想像はつくけどもっと知りたいです」栄治も稔も世界平和の世界を考えてみたくなった。


「とりあえず思いつくままに書いてみませんか?」「そうですね、とりあえずですね♪」「思いつくままに書いてみましょう」美佐枝の提案にみんなが賛同した。「誰でもいいから書いてみましょう」「了解しました」


核武装や軍隊のない世界」「世界中の人たちが自由に行き来することができる」「どこの国の人も衣食住に困らない」「自分たちの言葉や宗教や文化が守られている」「資源が無駄なく循環されている」「領土問題が起きない」「働く時間が少なくなる」「空気や水がもっときれいになる」「温暖化がストップする」「フリーエネルギーが普及する」「砂漠地帯が減って、もっと緑豊かな環境になる」


書き始めたらけっこう出てくるものですが。
ここで美佐枝が提案を出した。
「私たちだけの意見だけでなくいろんな人の意見を聞いてみたいです。そこでいろんな人に声をかけてみましょうよ」「そうね、それぞれの立場で考えることが違いますからね」「僕も友だちに聞いてみるよ」


そこで栄治がコメントを入れた。
「お金のない世界が良いのかどうかを聞くのではなく、世界平和はお金のない世界だということを前提に世界平和はどんな世界だと思うかを聞いたほうが良いですね」