小説の下書きです(34)

「それでは最後の部分を書きますね」


〜〜〜提案書原稿(5)〜〜〜


最後にみなさんにもう一度イメージしていただきたいことがあります。一つの時代に二つの世界を作ることです。


今のお金の要る世界とお金を使わないもう一つの世界です。   
戦争も貧困も飢餓も核もあるこの世界に、戦争も貧困も飢餓も核もない世界を作ります。
同じ時代に二つの世界を作ろうと言う訳です。


もう一つの世界は世界中が手をつなぎます。
世界中の情報をまとめるには国連が必要です。
ここにおられるみなさんの力が必要です。


僕は12年前日本で生まれて日本で育ちました。
日本の食事「和食」がユネスコ無形文化遺産になりました。
僕は日本の心「和をもって貴しとなす」が大好きです。意味は「何ごとをやるにも、みんなが仲良くやり、いさかいを起こさないのが良い」と言うことです。


今までは軍事力で世界平和を訴えていますが、これからは「和をもって尊しとなす」を実践してこの言葉がユネスコ無形文化遺産になるように頑張りたいです。


二つの世界は二階建ての家のようにお金の要る社会とお金のない社会が同居します。
お手本の社会を創ると言うことです。


お金のない社会が軌道に乗ればお金の要る社会は崩壊します。
それで
本当の世界平和が実現するんです。


よろしくお願いします。
大切な時間をいただいてありがとうございました。


〜〜〜提案書原稿(5)以上〜〜〜


「提案書は以上で最後になります」
「幸夫さん、12年前の誕生って僕のことですか?」
稔がびっくりして質問をした。


「そうだよ」「え〜、ダメですよ」「大丈夫だよ、今の稔君だったらみんなの意見を発表できるよ」「そうですか?国連には一度行ってみたいと思ったことがあるけど」「稔君なら大丈夫よ」「稔君だからこそ世界の人たちに感動を与えると思うよ」


「日本の心を世界の人たちに知ってもらえることは良いことですね」「平和の『和』を知ってもらうことも大切なことかもしれないわね」「それを12歳の稔君が伝えることも良いことですね」


参加した全員が賛同してコメントした。
お金の要る世界にもう一つのお金のない世界を作るという提案は稔だったから打って付けなのかもしれない。