お金のない社会は助け合いの社会です。
「助けてもらうばかりじゃ心苦しい」
と言う人もいました。
助け合いは「支え合い」とも言えます。
そして
「人を支えると、人から支えられる」
これは
「してもらったらお返しをしなければ」
そう思っていました。
支え合うことは
体を支えることもあれば
経済的に支えてあげることもあり
精神的に心の支えもあります。
こんな話があります。
ある老人ホームへボランティアに行ったとき
「私は何も役に立てんからつらい」となげく
お婆さんがいました。
学生寮で食事や洗濯の仕事をしていた人です。
学生たちの役に立っていたこと
学生たちの喜ぶ顔が心の支えになっていたんです。
学生たちを影で支えていた人が
学生たちの笑顔で支えられていたんですね。
だから
そのお婆さんにこう言いましたよ。
「あなたの笑顔で周りの人が喜びますよ」って。
人は一人で立てなければ
人を支えてあげることで自分が支えられる。
それで「人」という字ができるんですね。
人を支えてあげることができない人も
「人から支えられると、人を支えている」
と言えるんですね。
お金のない社会は
お金で支え合うことがない社会です。
体と心だけで支え合う社会です。
