父と子の会話より「もったいない者」

「心の循環型社会って難しいね」
「いや、簡単なことなんだよ。
遠くの友達とお話したい時どうする?」
「携帯でお話すればいいじゃん」
「簡単なことだろ?」


「でも、電話代がもったいないから
たくさんお話はできないよね」
「今の世の中は何でもお金が要るからね」


「お金をもらわなくてもやってる人はいるよ」
「ボランティアと言う人たちね」
「ボランティアが増えると良いんだけどな〜」
「ボランティアだけでは生活できんからな〜」


「テレビで失業者が多いって言っていたけど」
「今までもったいない話しはしたよね」
「うん」
「もったいないのは物だけじゃないんだよ」
「他に何があるの?」
「ものはものでも『者(もの)』なんだ」
「者って?」
「者は人のことなんだよ」


「どうして者がもったいないの?」
「働いて欲しいのに働いてもらえない。
働きたいのに働くことができない」
「何で働けないの?」
「お金が払えないと雇えないし
お金が貰えないと働くことができないんだよ」


「やっぱり、お金がないと何もできないの?」
「給料をもらえる仕事じゃないと
大学を卒業した知識の多い人も
家を建てることのできる大工さんも
魚を獲るのが上手な人も
自分を活かすことができないんだよ」


「それじゃあ何で人は生きてるの?」
「今の世の中はお金が無いと生きていけない
物も者もすべて必要だから存在しているのに
お金のために無駄にしていることがもったいない」
「どうすれば物も者も活かすことができるの?」
「それはね、お金を無くすことなんだよ」