手放さなければならないもの

人生には思い出の品物がたくさんあります。
あなたにもありますよね。


初めてデートした時の映画の半券も
初めて飛行機に乗った時の空からの写真
どうでもいいものもあるけどね。(笑)


天体写真が入選して掲載された天文雑誌。
佳作に入選して展示された大きなパネル。
環境運動に必要な大量の資料も
行政に提出した多くの提案書も
廃棄処分されました。
誰に?
女房に。


草野球でもらった殊勲賞のトロフィーも
発明工夫展でもらった表彰状も
無事故無違反でもらった表彰状も
廃棄処分。


僕には大切な思い出の品物
人生の大切な宝物
でもね
他人にはゴミなんです。(笑)


何年前だったか
産業廃棄物の運搬をしていたとき
老夫婦が住んでいた空家を片付けるとき
ご子息が「これ以外は全て捨ててください」って。
これとは通帳類でした。


元警察官だったのでしょう。
感謝状や表彰状がたくさんありました。
(僕の父親も同じです)
台所の下には大きな梅干の瓶が5本くらい。
母親が家族のために作ったものでした。


すべて捨てましたよ。
悲しかったですね。
その時
自分が納得する処分をしたいと思いました。


あなたの親の思い出の物はありますか?
親の親の思い出の物もありますか?
ご先祖さんの思い出の物はありますか?
いずれ
自分もご先祖さんと同じになるんですね。


今まで何人の人が生きてきたんだろう?
人の数ほどの思い出の品があり肉体があった。
ほとんどが残っていないんです。


この地球を去るときは必ず訪れるんですよね。
持っていけるのは思い出だけです。
あなたとの思い出だけは持っていきますよ。