お金のない社会へ向けて「買い物(1)」

宮沢賢治のように生きてみたいと思った若者は
「お金の無い社会」を夢見ていた。
自分が自分らしく誰かの役に立つことをしたいと願い。
自分を活かす生き方をしたいと願い。
一つの行動を起こしました。


老婆一人住まいの農家へ行き
農作業や山仕事を手伝う。
田舎のことだからけっこう評判になるもので
スーパーに買い物に行くと店主が・・・


「おや、買い物かね?婆さんは元気かい?」
「はい、トイレットペーパーとおかずをチョット」
「じゃあ欲しいものを見繕って籠に入れて持って帰って」
「え?レジは?」
「あ〜良いんだよ。付けておくから」
「・・・」
「婆さんの年金だけじゃお金は足らんだろう」
「すみません。ありがとうございます」


スーパーの店主は良い人でね。
生活苦の人にはたまにしかお金を取らないんですよ。
付けておくって言うけどね。
そのメモはすぐ捨ててしまうんです。


利益の上がらない商売なんて維持できるわけ無いよね。
利益が上がらなくても維持できる方法を実践しているんです。
店に置く弁当は弁当やさんがほとんど無料で置いてくれるんです。


じゃあ弁当やさんは何でほとんど無料で置いてくれるか?
それは数人の人件費しか払っていないんです。
弁当の食材はすべて無料で仕入れているんですよ。


魚も肉も野菜も調味料もすべて無料で仕入れるんです。
じゃあ魚屋さんも肉屋さんも八百屋さんもみんな無料?
そうなんです。
人件費以外の物はすべて無料なんです。


自然からとれた物はすべてタダなんですね。
加工するための人件費だけが必要なんです。
そして
ボランティアする人が多くなってくると・・・。
どうなるか?
想像できますか?