母と娘の会話より(2)

      母と娘の会話より
    「楽しい生き方って?」


「お金の要らない社会が出来たらどうなるの?」
「どうなるのって?」
「だ〜れも働かなくなるんじゃないの?」
「何でそう思うの?」
「何でもタダで店の物を持って帰れるんでしょ?」
「たしかにタダで持って帰れるけどね。
日本では『働かざる者食うべからず』なのよ」



「社会の教科書にあったよ『働かざる者食うべからず』って」
「お金の要る社会ではお金さえあれば働かなくてもいいみたい
だけどね。本当は憲法で勤労の義務があるのよ」
「社会人になったら働かなきゃいけないってことなの?」
「そうよ、でもね失業者が300万人以上いるみたいね」
「失業者がいるって勤労の義務はどうなるのよ」
「変ね〜(笑)」



「お金の要らない社会になったら私は何をすればいいの?」
「あなたがしたいこと、出来ることで仕事を探すのよ」
「まだ何をしたいのか何が出来るのかわからないな〜?」
「だから学校へ行っていろんな勉強をして準備するのよ」
「だから勉強しなくちゃいけないのね」
「そうよ〜、お金の要る社会はお金を稼がなきゃいけないけど
お金の要らない社会は自分がやりたいことで仕事を探すの」



「同じ仕事に飽きたら簡単に変わっていいのかしら?」
「仕事って自分が出来ることで社会貢献することだからね」
「社会貢献するならどんな仕事でもいいわけよね?」
「そうよ、楽しく働くことが社会貢献になるんじゃないの?」
「新しい仕事も作れるかもしれないわよね?」
「そうね〜、今までなかった仕事を考えるのも楽しいわね」
「じゃあ学校でもっと勉強しよう(笑)」

(つづく)