爺ちゃんとミノル(94)

「ちいさな虫なんじゃが・・・思い出しとうないのう(笑)」
「よくそんな経験できたね」
「本当に辛かったのはまだまだ使えるような材料を捨てんにゃあいけんのんじゃ。もったいないのう」
「使えるのに捨てるの?」
「それを他の業者にあげると新しいものが売れんから困るんじゃて」
「そういうことだったんだ」
「まだまだ辛いことがあるど」
「何?」 
 
 
「山の中に決められた所へ持って行って埋めるんじゃ」
「何でも埋めるの?」
「決められた種類のゴミなんじゃがの。これが辛い」
「どうして?」
「細かく分別するのが面倒くさいからいろんなものが混ざっちょるんじゃ」
「どうして分別しないの?」
「大雑把に分別するだけで精一杯なんじゃ」
「それでそれらは土の中に?」
「そうなんじゃ。埋めたあとは公園にするんじゃ」
「なんだか地球さんが可愛そうだね」
「雨が降って地下を通過した地下水が汚染されんにゃあええんじゃがのう」
「何か良い方法はないの?」