爺ちゃんとミノル(39)

「じゃあ短い文章だけ読んでみ」
国民主権とは国民が国の政治を決定する権利を持つという原理ですって書いてあるよ」
「国民が政治を決めるっちゅうことなんじゃ」
「でも、普通の国民は決めることが出来ないから政治家に任せているってことなの?」
「そういうことじゃの~。政治家も国民じゃからの~」
「政治家って国民から選ばれた国民なんだね」
「そういうことじゃの。それでも世の中が良うならんのは国民が変わらんにゃあいけんのんじゃ」
「どういうふうに変わらないといけないの?」
「それをミノルにも考えて欲しいんじゃ」
「お爺ちゃんが政治家にならなかったことに関係あるの?」
 
 
「さっき読んだように国民が政治を決めるのが国民主権じゃろう?」
「うん」
「国民が政治を決めちょるのに世の中が良うならんのは国民の考え方を変えんにゃあならんのよ」
「どのように変えたら良いんだろう?」
「それが問題じゃのう」
「でもお爺ちゃんはわかっているんでしょ?」