一粒の主張

ご飯炊くためにお米を研いでいた時のことです
元気よく研いだもんだからお米が一粒飛んで出たんです
排水溝のあたりにあるのは知っていたんですけどね
汚いと思って放っていたところ

「お〜い!・・お〜い!」って聞こえるんですよ
「無視するなよ〜」ってしつこいほど叫んでる
「あのな〜見て見ぬ振り、知ってて知らぬ振りそりゃあいかん」
こりゃあ痛い所を突いてくる
「物を大切にする心はあるんだろうが?」
一粒のお米の主張はついに僕の心を動かした
きれいに洗って釜の中に

たった一粒でも食べてもらうために生まれてきた
それが使命を全とう出来ずに棄てられるんでは可愛そう
野菜もお魚もお肉も人間の生きる糧として料理される
食べずに棄てられるもの達が可愛そうに思えてくる

食べることが出来ることに感謝が無いんだろうね
飢餓で死んでる人達がどれだけいるんだろう?
生ゴミ?残飯?どうしても出たら土に返そうよ
土の微生物たちは化学肥料より喜んでくれるよ

ちっちゃな一粒のお米からのメッセージでした
あ!それから粒っていう字はお米が立つって書くんだよ