「お金のない社会」のインタビュー(2)

<お金のない社会を思いついたきっかけは?>


「お金のない社会ってなぜ思いついたんですか?」
「飢餓をなくす運動と環境運動をしていた時です」
「飢餓をなくすって?」
ウィ・アー・ザ・ワールドって知ってます?」


マイケル・ジャクソンとかアメリカの有名歌手
 が大勢で歌っている曲ですか?」
「アフリカの飢餓と貧困層を解消する目的で
 作られたキャンペーンソングです」


「すばらしい活動じゃないですか」
「僕も最初はそう思って活動していました」
「それで?」
「お金を集めて解決するんだろうか?
 そういう疑問が湧いて来たんですよ」


「環境運動のときもあったんですか?」
「ええ。募金活動もしましたよ」
「やはりお金では解決しないと思った?」
「温暖化も環境破壊も資源の無駄使いも
 お金の要る経済活動が原因だと思ったんです」


「それでお金を無くせば解決できると?」
「そうです」
「世間ではお金の存在が悪いのではなく
 お金を上手く使えない人間が悪いと思いますよ」
「お金を上手に使うことが問題ではないんです」


「なぜそう思われるんですか?」
「お金がないと参加できない社会。
 お金がないと何も出来ない社会。
 お金がないと生きていけない社会。
 それが問題なのです」


「身近な話で問題はありましたか?」
「ニュースを見ていたらコンビニで万引きの犯人
 を捕まえる時店員さんが刺されて死んだんです」
「店員さんは正義を貫いたんですね」


「僕もそう思いました。
 何を盗んだか忘れたけど・・・
 何日も食べることが出来なくて、やむをえず
 パン一つを盗んで食べようと・・・
 パン一つのために人を殺すなんて。
 パン一つくらいならタダであげても良かったのに」


「そう言えば最近外国でこんな裁判がありましたよ。
 万引きが無罪だって・・・・・・

・空腹の万引きに逆転無罪=「食べなければ死ぬ」
 ―伊最高裁
 時事通信 1986年5月4日(水)

【ローマAFP=時事】イタリア最高裁(破棄院)は、
 少額の食料を万引きした疑いで逮捕された
 ホームレスのウクライナ人男性に逆転無罪判決を
 言い渡した。
 判決は
 「食べなければ死ぬ。必要に迫られての行為だ」
 と擁護、情状を酌量した。
 伊メディアが3日、一斉に報じた。


「飢餓や貧困はこの日本でもあるんですね」
「日本では最低限の生活が出来る権利があるのにね」


「それで
 お金のない社会だったらと思ったんですか?」
「そうです」
「きっかけが多いですね〜(笑)
「あなたもテレビのニュースを見ると思いますよ」
「どのように?」
「お金のない社会だったら解決できることが多いって」