小説の下書きを書いてみよう(3)

稔は日本の未来についてネットサーフィンをやってみた。
多くの人は悲観的に未来を見つめているようでした。


ある掲示板を見ていると「ここまで膨らんだ借金は返せるはずないよ」「収入以上に支出が多い政策はいつまでも変わらないです」「政府のお金の使い方が悪いんだよ」国の政策批判の書き込みが目立つことにうんざり。


稔の頭の中ではいろんな言葉が頭の中で駆け巡っていた。
「大人が未来を悲観的に思うんだったら子供が不安になるのは当たり前だよ」
「やはり借金が原因なんだろうか?」
「今の大人がこの社会を良くすることが出来ないのに未来の大人が良くすることなんか出来ないよ」


「じゃあ、日本の未来を良くするために何をすれば良いんだろう?」と思い検索してみました。
日本企業が世界との競争で勝つこと、経済的に豊かになること、経済成長を続けること。
なんだか恐ろしい気持ちが湧いてきた。


「競争を続けないといけない」「奪い合いに負けてはいけない」知ってはいたけど生きるために必要なことだと思うと身震いがしてきた。


「だから子供のころから競争を教えてきたんだ」「自分が勝つためには相手が負けること、相手が失敗することが良いことと教わってきた」「お父さんもそういう世界で働いているんだ」


お父さんのことが可哀想に思えてきた。
お父さんが僕たち家族を養うために競争に負けないように戦っている。
稔は涙が込み上げてきた。


お金は人をしあわせにしてくれると思っていた。
人はお金を求めて競争をしている。
競争で勝てばしあわせになれるけど、競争で負ければ・・・・。
稔はこの社会が怖くなってきた。


家のローンの借金は返すために努力しているけど、国の借金は誰も考えようとはしない。
稔は借金より大人の社会に不安になっていた。