小説の下書きを書いてみよう(13)

稔はお金のない世界がますます好きになってきた。罪悪感のない生き方にも興味を持ち始めた。
稔は質問をしてみた「幸夫さん、その大規模リサイクルセンターってどんな所ですか?」


幸夫はお金の要る社会で大規模リサイクルセンターを作るとしたら、こんな大規模リサイクルセンターを作りたいと自分のブログで提案していた内容をコピペした。
「こんな内容で提案しています」と。


「大規模リサイクルセンターは
すべての要らない物を回収する所です。
そこでは
・回収・持ちこみ全て無料
・すぐ使える物は買取、その他は無料
・修理できる物は修理して各商店にて販売
・修理できない物は部品としてメーカーに安く卸す
・その他は溶解して原料として再利用
・再利用出来ない物は微生物で無害化して埋める
・外食産業や家庭生ゴミ下水処理のヘドロについては
 すべて善玉微生物で発酵処理して肥料として再利用」


★大規模リサイクルセンターの建設理由は?
・雇用の場を作り失業者を無くすことです。
・資源を無駄なく有効に使うことです。
・企業間の情報交換を促進することで発明率を上げることです。
・必要な生産物や生産の必要量などを把握しやすい環境を作ることです。」


「以上が概略ですが、お金のない世界になれば物の流通がスムースになると思いますよ」
「お金の要る世界では難しいと言われたのは企業の事情があるんですか?」栄治が質問した。


「そうなんです、お金の要る世界では競争の世界です。競争に負けると売り上げが落ちて利益を上げることが出来なくなり給料も払えない倒産状態です」「競争をやめてみんなが成功する社会にすればいいのに」「それを嫌う人たちが多いんです」「どうしてですか?」「共産主義とか社会主義とか言われて『過去の歴史を見ればすべて失敗したじゃないか』ってね」「資本主義社会も限界に来ているんじゃないですか?」


「もう一つ個人主義全体主義の考え方があるんですよ」「それはどんな考え方ですか?」「一人ひとりの人権を尊重することと、社会全体を大切にする考え方なんです」「そういえば資本主義社会が民主主義のような気がします」「人の考え方は人それぞれですからね」


「お金のない世界では解決できるんですか?」「はい、出来ますよ」「言い切りましたけど、どうしてですか?」「それはね、お金のない世界では個人と社会全体と両方大切にしないと成り立たないんです」「そうなんですか、いいですね」「競争をやめるといろんな良いことがあるんですよ」


競争をやめると良いことが起きるとは?
競争は人や社会の成長に必要なものだと信じていた。
世の中から競争が無くなるなんて考えられない。
競争の種類が変わるのだろうか?