小説の下書きです(42)

翌日、幸夫が各政党とテレビ局のブログを探し出し一覧表を作って提示した。
「幸夫さんご苦労様です。ありがとうございます」「稔君、こんにちは。各政党とテレビ局への提案投稿は僕と栄治君と素子さんと美佐枝さんの4人でやるから稔君はこの一覧表にない所を探してくれないか?」「はい、わかりました」


その日はこれからの行動を確認しあった。
いまの政治家が興味を持ってくれるのか?
政治家は理想を語るが理想を実現する気はない。
それは立候補するときの政見がいつまでも実現しないことで実証されているからである。
それは参加者みんなが理解していることではあったが、やれることは何でもやってみることに異論は無かった。


テレビ局へ提案投稿するとブログのアクセス数が異常に増えていることがあった。あきらかに関係者が訪問して確認していることがわかった。
各政党への提案投稿は相変わらず「ご提案ありがとうございます。参考にさせていただきます」などお決まりの返事で対処していた。


「皆さん、その後の反応はどうですか?」素子がコメントを入れた。
しばらくして栄治が「応援していますよってけっこうコメントがありましたよ」「それは良かったですね。私のブログでも応援メッセージがありましたよ。ほかの人たちのところも支援者が多いといいですね」「楽しみです」


しばらくして稔が「学校でこんな話がありました。それは友達のお父さんがテレビ局で働いているんですけどね、テレビ局で話題になって僕を取材したいって言うことになりました。どうしたらいいですか?」栄治がビックリして「それはまたとないチャンスじゃないか」素子は「稔君、良い話だけどご両親に相談してから返事したほうがいいですよ」と返事を書いた。


「やっぱりそうですよね。お父さんとお母さんに言ってから決めます」
稔は父親が単身赴任で県外にいるのでいつも相談事はメールでやり取りをしていた。
さっそく事態の経緯を書いてメール送信して返事を待った。


しばらくして父親から返事が届いた。
「元気そうで何よりです。大体のことはわかったよ。お父さんは稔君がこんなに真剣に取り組んでいることが嬉しいよ。お父さんは大賛成だよ。お母さんにも了解をもらわなきゃいけないよ。取材する人が家に来るかもしれないからね。それから『お父さんは大賛成』と言っておいてね」
稔は「ありがとう」と返事メールを送った。


母親にも了解をもらってから稔はインターネットの仲間たちに報告した。
「みなさん、お父さんとお母さんに了解をもらいました。明日学校で友達にOKの返事をします」


ローカルのテレビ番組とはいえ、多くの人に知ってもらえるきっかけになる可能性が出てきた。