爺ちゃんとミノル(1)

「一人でも仙人とはこれいかに?」
「誰?あ!お爺ちゃん」
「一人でも仙人とはこれいかに?」
「なんだよ(笑)」
「無理問答だ、お前のとんちを使ってみな」
「一人でも千人とはどういうことかでしょ?」
「そうじゃ」
「簡単だよ(笑)仙人でも住人というがごとし」
「お~やるじゃないか(笑)」
 
 
「お爺ちゃんどうしたの?」
「たまにはミノルに会いに行こうと思っての」
「お爺ちゃんは元気そうだね」
「しばらく仙人をしていたから元気になったよ」
「仙人って?」
「仙人は冗談じゃけど、しばらく自然の中におったんよ」
「相変わらず方言丸出しだね(笑)」
「これでも頑張って標準語をしゃべっちょるんじゃがの(笑)」
「これで?(爆笑)」
 
 
「ところで学校はどうじゃ?」
「いまのところ普通通りよ」
「いまのところって?」
「新型コロナの感染がおさまっているからね」
「新型コロナって何じゃ?」
「お爺ちゃんは知らないんだ」