爺ちゃんとミノル(15)

「どのくらい働けばいいんだろうね」
「一日4時間も働けば充分じゃろう」
「それなら遊ぶ時間も増えて働くのが辛くないね」
「お前もお父さんと遊ぶ時間が多いとええじゃろう(笑)」
「うん」
 
 
「ねえお爺ちゃんお爺ちゃんは誰の山の中にいるの?」
「ご先祖さんからの預かり物じゃ」
「預かり物って?」
「わしの物じゃないっちゅうことなんじゃ」
「じゃあ誰の物?」
「地球の物(爆笑)」
「そりゃあそうだろうけど(笑)」
「なんでそんなことを聞くんじゃ?」
「テレビで見たけどね自然を大切にしょうって大人は言うけど不法投棄が多いんだよ」
「そりゃあ昔からある問題じゃのう」
 
 
「だからね、山を持っている人の責任じゃないかって思ったの」
「昔から思ったことなんじゃがの。所有権という権利が邪魔をするんじゃ」
「所有権って?」
「わからんにゃあ検索してみ」
「え~とね、法令の制限内で自由にその所有物の使用、収益および処分をする権利だって」