願いが叶うと先が読めなくなる

高校三年生の時の出来事でした。
毎朝同じ電車に乗る違う高校の女子高校生の話です。
昔は街でも田んぼはありました。
田んぼの周りの細い道を歩いて駅まで行くんです。

彼女は左から僕はこちらから。
不思議と毎日同じ時間に出会うんです。

ある時彼女に交際を申し込もうと決心しました。
帰る電車の時間を調べて・・・
同じ時間の電車に乗って帰るんです。

でも何を言ったらいいのか?
何日もストーリーを考えて言葉を考えて。
繰り返し練習をして。
駅から彼女の後ろを付いて行き。
決心して・・・
「あの〜付き合ってもらえませんか?」
「・・・・考えさせて」
「うん」

あ〜ついに言っちゃった。
やるだけの事はやった。
何があってももういい。

翌日の朝です。
同じ時間に家を出ました。
いつもの所でいつものように彼女と出会います。
そして・・・
「おはよ〜♪」
彼女から挨拶してくれました。

そして・・・
「・・・・・」
僕は「・・・・」です。
頭の中が真っ白になって・・・。
挨拶すらしなかったんです。
え〜?
何で〜?
って思うでしょ?

あれほど恋焦がれて作戦を練って打ち明けたのに。
何で?

彼女の気持ちを僕に向けたかったのが目的だったの?
それが叶ったから安心したの?
彼女との交際まで心の準備が出来ていなかったの?
打ち明けることが大きな目標でそれを達成したから?

何をどうすればいいのか?
先が読めない時何も出来ないんでしょうか?

高校三年生の時でした。
何年前の話なんだろう?