爺ちゃんとミノル(100)

「そうなんじゃ。産業廃棄物の運搬の時のことなんじゃがの2トントラックにガラクタを積み込んでシートをかける時シートから手が外れて荷台の上から後ろ向きに落ちたんじゃ」
「え~。それで」
「こりゃあまずいと思った時、死んだはずの母ちゃんの手を感じたんじゃ」
「それで?」
 
 
「スローモーションで地面に落ちたんじゃがの無傷じゃったんじゃ」
「へ~」
「その時周りにおった近所の人が救急車を呼ばんにゃあいけんと思うちょったって(笑)」
「そりゃあそうだろうね(笑)」
「その時思ったど。死んだ人が守ってくれることってあるんじゃのうって」
「波動もだけど目に見えないことっていっぱいあるんだね」
 
 
「見える世界っちゅうもんはほんの少しの世界なんじゃのう」
「それで、もう一つの木や草とお話したというのは?」
「それは次回にゆっくり話そうかのう(笑)」
「え~次回なの?」
「そろそろお父さんが迎えに来るじゃろうが」
「そうだけど・・・・じゃあ続きはまたね」