爺ちゃんとミノル(103)

「なんだか怖いような楽しいような(笑)それでどんなことをしたの?」
「何度かわけてやったんじゃがの。最初は他人と向い合せで互いの自分を引き出すんじゃ」
「自己紹介みたいなもの?」
「それもあるけどの。自分が考えている思考という自分を出す努力をするんじゃ」
「どうしてそんなことをするの?」
 
 
「頭で考える思考というものを見つめてみるようなことじゃのう」
「自分で自分を確認するってことなの?」
「その表現も当たってるかも知れんのう」
「それでどんな自分があったの?」
「父親が嫌いとか母親が嫌いとか、兄貴が嫌いとか、良い人に見られたいとか、人に嫌われたくないとかのう」
「それって誰にでもあるんじゃないの?」
 
 
「そうなんじゃ。他にもいっぱいあるけどの。それを知ることとそれを誰にでも話せるようにするんじゃ」
「え~そんなこと誰にでも言えないよ」
「そこなんじゃ。自分の中の秘密にしたい自分をさらけ出すことが第一歩なんじゃ」
「なんだか辛そう」