爺ちゃんとミノル(122)

「じゃから、学ぶっちゅうことは真似をすることから始まるんじゃ」
「だから教えてもらっているってことなんだね」
「そうなんじゃがの。教えてもらって身に付いたことを誰かに教えることはもっと学びになるど」
「教えてもらうより教えてあげるほうが学びになるの?」
「学校で算数の問題の解き方がわからん友だちに教えたことはあるか?」
 
 
「うん。あるよ」
「先生の教え方と同じじゃったか?」
「う~ん。少し違ったよ」
「ミノルの説明でわかってくれたか?」
「うん。わかった~って言ってくれたよ」
「そりゃあ立派じゃ」
「ありがとう(笑)」
 
 
「わかってもらうためにどうやって説明しょうかミノルが考えたんじゃろう?」
「うん。あ~そういうことか。問題の解き方を学ぶだけじゃないんだね」
「そうなんじゃ。解き方だけじゃのうて言葉の使い方やらわかりやすい表現やらいろんな知恵を働かせるんじゃ」
「そういうことか。それなら先生ってすごいよね」