爺ちゃんとミノル(111)

「でも。本当の自分だけじゃあ生活は出来ないんでしょ?」
「体は思考の自分と感情の自分が動かしちょるからのう」
「じゃあ、また普通の生活に戻るの?」
「そりゃあ仕方がないからのう(笑)」
「それで自己啓発って意味があるの?」
「そこが問題じゃのう(笑)」
 
 
「どうすれば良いんだろう?」
「それはのう。本当の自分が何で人間の体に入って生まれてきたんか?を考えて生活することかもしれんのう」
「生まれてきた目的を知るってこと?」
「そうなんじゃ」
「生まれてきた目的なんてあるの?」
「もう一回さっきの話をするど?ミノルの左手は何のためにあるかわかるか?」
「僕が生きていくために必要だから」
 
 
「じゃあもう一つ聞くど。ミノルの体の細胞たちは何のために生まれてきたか?」
「難しいな~?」
「ミノルの細胞がミノルにこんな質問をしたらどう答えるか?」
「どんな質問?」
「ミノルの体の細胞たちが僕たちはどうして生まれてきたの?って質問したらどう答える?」