爺ちゃんとミノル(114)

「人間社会は前にも言うたと思うけど交換システムなんじゃ。お金は物々交換を便利にした道具なんじゃ」
「お金がないとおもちゃも買えないんだもんね。お金を儲けるためにいろんなことをしたって言ってたよね」
「そうなんじゃ。これじゃから自然を壊してしもうたんじゃ」
「じゃあどうすれば良いんだろう?」
「前にも言うたじゃろう。お金のない世界にせんにゃあいけんって」
 
 
「宇宙飛行士が地球に帰って農業やったり牧師さんになったりって聞いたことがあるけど」
「そう言ゃあそういう人がおったのう」
「宇宙が自分だって実感したからなのかな~?」
「そうじゃのう。細胞が体の一部じゃし、自然界じゃあお金のやり取りなんかせんしのう」
 
 
「人間だけお金のやり取りで生活しているんだもんね」
「ミノルの体の細胞たちがお金のやり取りを始めたらどうなるかのう(笑)」
「それは困るよ(笑)」
「自然の中じゃあ無償の交換システムがあるんじゃろうのう」