爺ちゃんとミノル(120)

「いじめられたらいじめられる人の気持ちがわかるじゃろう」
「そうだよね。いじめの問題は学校でも話し合いはいっぱいやったよ」
「本当の自分がわかりゃあいじめもなくなるんじゃがのう」
「細胞たちのお話みたいに?」
「周りの人に親切にすりゃあ周りの人は親切にしてくれるど」
 
 
「そうだよね。お父さんもお母さんも人様に迷惑をかけてはいけませんってよく言われるよ」
「それは最低限大切なことなんじゃがの。お爺ちゃんはこういうふうに考えちょるんじゃ」
「どんなふうに?」
「人が喜ぶことをしようっちゅうことなんじゃ」
「人が喜ぶことをするの?」
「そうなんじゃ」
「なんだか面倒くさい(笑)」
 
 
「人に迷惑をかけとうないと思うちょったら何も出来んど」
「どうして?」
「バレンタインデーでチョコをプレゼントしたら嬉しいけどお返しが大変じゃろうが」
「でも、それは・・・・でも嬉しいけどな~」
「大人になりゃあ御中元やら御歳暮やら大変ど。お金はかかるし手間もかかるしのう」