爺ちゃんとミノル(124)

「でも農作業は好きなんでしょ?」
「そう言やあ草刈りは苦手じゃったけど今は大好きじゃのう。ベテランになったど(笑)」
「さっき前澤友作さんの話で思い出したんだけどね」
「なんじゃ?」
「お金を配る話だよ」
「それがどうした?」
「お金って働いてもらうもんでしょ?」
「そうじゃのう。ミノルもお手伝いをやってお小遣いをもらようるからのう」
 
 
「前澤さんの場合お金を配るのはどうなんだろう?って(笑)」
「前澤さんの気持ちが純粋なんじゃろうのう」
「純粋?」
「そうじゃ。まだ心が汚れる前の心じゃろうのう」
「どういうこと?」
「ええか?歩き始めた頃の赤ちゃんを想像してみ」
「うん」
 
 
「赤ちゃんにおやつをあげたら手で握るじゃろう?」
「うん」
「しばらくして、頂戴って手を差し出したらどうすると思う?」
「わかんない(笑)どうなるの?」
「手に持っちょるおやつをはいってくれるど」
「いつもじゃないでしょう?」
「いつもじゃないけどのたいがいくれるど」