爺ちゃんとミノル(130)

「思い出すと言うより想像するしかないよ(笑)」
「そうじゃのう。生まれる前に生まれたら何をしたかったのかを思い出すんじゃ」
「なんだか使命という言葉を思い出したよ」
「そうじゃのう。命が体を使ってやりたいことをやるんじゃろうのう(笑)」
「生まれた目的を果たすってこと?」
「そうじゃ」
 
 
「お爺ちゃんも使命を持って生まれたんだね」
「こうやってミノルに話をすることも使命の一つじゃろうのう(笑)」
「なんだか生まれたことに責任があるような感じだよ(笑)」
「この世に必要のないものは存在せんからのう」
「誰もが使命を持っているってこと?」
「体の細胞たちを思い出せばそういうことになるじゃろう?」
「そうだね」
 
 
「そりゃあそうと、ええ加減話したけど電話代は大丈夫かのう?」
「電話代は大丈夫だよ。かけ放題だから(笑)」
「そろそろ終わろうかのう」
「うん。また電話するね」
「それじゃの。しっかり勉強せえよ」
「わかった。お爺ちゃんも体に気をつけてね」
「健康第一じゃからのう(笑)」
「じゃあね」