お金のない社会の罪と罰

「いろいろ話してきたけど
お金のない社会になったからって
すべての問題が解決できることって無いんでしょう?」
「そうだよ」


「お金のない社会になると犯罪が増えるって
あたかも無法地帯みたいになると思う人もいるよ(笑)」


「面白いね(笑) じゃあ、一つ例え話をしてみようか
見通しの悪い交差点で赤点滅と黄点滅の信号機がある
それでも事故は無くならなかった
そこで
信号機をなくしてみたら事故が起きなくなった」


「なぜ?」
「信号機を信用していると信号を無視する人がいる時
事故が起きるんだよ」
「信号を守らない人が悪いんじゃないか」
「規則さえ守れば安全だという安全神話だね(笑)」
「どっかで聞いた話(笑)」


「信号機をなくしたら何が起きるか?
安全確認をたくさんするようになるんだよ。
そして
相手を先に行かせたほうが安全に早く行けることを学ぶ」


「そっか、我先にという気持ちが薄れるんだね。
それでも犯罪は無くならないでしょう?」
「たしかにお金を原因とした犯罪はなくなるけど
犯罪がまったくなくなることはないね」


「過失の事故とか他人への迷惑犯罪なんかは罰金という
お金で償うことができるけど
お金のない社会ならどうやって償うんだろう?」
「罪を犯す人は心の病だから病院へ入院する方法も
あるけどね、償いは貢献労働が良いと思うよ」


「貢献労働って?」
「人がやりたくない危険な仕事や汚い仕事など
労働力不足を解消するために貢献してもらうんだよ」
「いいかも?(笑)」


「どんな社会でも今のレベルでは犯罪は無くならない
でもね
お金を廃止することでレベルは徐々に上がるんだよ」


「お金の要る社会って
罪を減らすために罰則を厳しくするけど
お金のない社会って
罪を減らすために意識を変えていくんだと思った」
「そうだね、互いに感謝し合えれば犯罪はなくなるよ」